秋山薫・Panasonic LUMIX GX7 Mark II「散歩は続くよファースト・シーズン」(「野菜の証明」)

ナスはいつ食べてもおいしいですね

野菜は「食べるもの」です

南河内のある駅前商店街を歩いていた話の続きです。この日はいま思うと、ものすごくツイていたのです。え、なぜかって。

こんどはナスを見つけたからです。

私が置いたわけではないんです

「うそだあ! おまえが自分で道に置いたんだろ!」と思われても仕方がない。「悪魔の証明」ならぬ「野菜の証明」はできませんから。でも、残念ながら私は路上に野菜を置く趣味はないのです。

だって野菜は路上に「置いて撮るもの」ではなくて、「食べるもの」だから(きっぱり)。

「いろんなひとが、いるもんです」

「短時間のあいだに路上でこれほど食べ物を見つけるのはおかしい。もしかして、この地域のお盆の迎え火かなにかの風習で、路上にお供えものとして置いてあるのではないか」

とも考えたのですが、それにしては無造作すぎる気がします。興奮のあまり画面からナスが見きれるくらいに私の撮影も無造作でした。そして、ご先祖さまもこれでは自分のために置かれているのかどうか迷うのでは。私なら現世に戻るのを遠慮するかもしれません。

「いろんなひとが、いるもんです」
(Toussaint. J.P. (1986). Monsieur. Minuit. (トゥーサン. J.P. 野崎歓(訳)(1990). ムッシュー 集英社)

気軽に持ち歩ける散歩のおともでもあるLUMIX GX7 Mark II

最新型のLUMIX GX7 Mark IIIならもっと便利。私もほしいです!

むかし流行ったジャン=フィリップ・トゥーサン『ムッシュー』はさらさらと読めますよ

秋⼭ 薫 Kaoru Akiyama
1973年生まれ。鉄道に興味があって写真を始め、いつのまにかカメラ・写真好きに。
専攻はロシア芸術史。もともとは単焦点レンズと一眼レフが好きだったのに、
ソビエトカメラも好きになったあたりからは、試写したカメラはたいてい好きになる幸せ者。
月刊カメラ誌編集部員、季刊カメラ誌編集長を経験。現在はおもにカメラ・写真関連記事の
編集者・写真家として活動し、『ぼろフォト解決』シリーズの編集・執筆も行っている。
個人ブログ https://saliut1500s.blogspot.jp/