Panasonic LUMIX S1 カメラデータベース 小山壯二の結論
Panasonic LUMIX S1 カメラデータベース 小山壯二の結論
※本ブログは、電子書籍カメララボシリーズやカメラデータベースシリーズを結論部分を掲載したものです。
※ISO感度ごとの解像力の変化実写チャート・ISO感度の変化による色彩変化の実写チャート・ダイナミックレンジのISO感度ごとの変化実写チャート・カラーモードによる色彩の変化実写チャートによる詳細な評価などもご覧いただくにはぜひ完全版である電子書籍をご覧ください。
驚愕の高ISO感度性能が魅力
磨き上げられた基本性能による信頼性の高い被写体対応力が光る
ライカカメラ社のL-Mountを採用したLUMIX初の35mm判フルサイズミラーレス一眼がLUMIX S1とS1Rです。大きな違いは撮像素子の画素数として、それ以外の差を小さくし、それぞれのカメラで現時点でのミラーレス一眼の最高性能を目指したようにLUMIX S1のすばらしい高ISO感度での撮影結果などから感じられるカメラです。今回テストはしませんでしたが「HLGフォト」のようにHDR撮影の新しい技術や9,600万画素相当の超高精細なデータを生成する「ハイレゾモード」など、惜しみなく技術をつぎ込んだカメラでもあります。
今回のLUMIX S1の画像性能チェックで特筆すべきは、いうまでもなく驚くべき高ISO感度性能です。35mm判フルサイズで有効約2,420万画素は、それ以上の多画素機に比べると1画素あたりにたくさんの光を取り入れられるので有利といえるでしょう。しかし、ISO 204800が選択できる、ほかのカメラと比べても、LUMIX S1ほどに高ISO感度が破綻なく使えるカメラは、これまでの筆者の経験上もありませんでした。非常にすばらしい結果です。一方、少し残念なのはダイナミックレンジで平凡な結果です。低ISO感度では9段を越える、少し広めの設計を望みます。またカメラの露出計が決定する標準反射板の明るさはRGB値でそれぞれ118が一般的ですが、LUMIX S1は140付近となり、やや明るめになる独自の傾向があります。「フォトスタイル」の色彩については、それぞれの基本設定には、あまり強い個性をもたせない傾向を感じます。ただし、「スタンダード」は非常に汎用性と被写体対応力の高い色彩で非常に使いやすいです。さらには「シネライク」と称される3種のフォトスタイルやHLGのカラーとモノクロなど、興味深い設定が多く搭載されていいます。「高品位画質の静止画・動画ハイブリッドモデル」とメーカーがいうように、ミラーレス一眼として世界で初めて4K/60p動画記録に対応するなど、動画性能も高く、2,400万画素の35mm判フルサイズとしてはやや高価ですが、性能に妥協がなく長く付き合える1台になっています。
■電子書籍での完全版をぜひご覧ください。
Kindle Unlimitedの読み放題にも対応してます。
■商品の購入はぜひ、こちらから。
小山壯二 株式会社プロテック代表取締役 いち早くデジタルフォトに取り組み、画像処理前とアナログ時代に培った撮影テクニックで、 精⼀杯写真を撮影する。テスト記事を中⼼にカメラ雑誌への執筆も数多くこなしてきた。 最近はパノラマ撮影など、写真に関する好奇⼼はいまもって旺盛。