秋元亮太・写真倶楽部「RUWE」の実際でみるグループ展の展示のポイント

先日の記事で写真展準備の裏側を少し書きましたが、せっかくなので今回は実際の撤収と展示について書きたいと思います。
一か月に渡って展示をさせて頂いた「たんちょう釧路空港」の撤収作業は意外とあっさりとしたものです。ワイヤー自在のフックに掛けてある展示額の紐を外していくだけです。
展示終了後に原状回復ということでピクチャーレールからワイヤー自在を外さなければならない会場もありますが、今回はすぐに次の展示があるので、そのままでいいということでした。ちなみに次の展示は齋藤千歳氏の「Dawn of Lake Utonai ウトナイ湖の彼誰」です。ぜひご来場ください。

皆さんがこれを読んでいる頃には齋藤千歳氏の「Dawn of Lake Utonai ウトナイ湖の彼誰」が展示されています。

話しは本題に戻ります。
実は次の展示も決まっていました。会場は鶴居村鶴見台「どれみふぁ空」さんです。

冬にはタンチョウが観察できる鶴見台が向かいに位置しています。

たんちょう釧路空港から撤収をした作品を持ってそのまま移動です。当日はあいにくの雨。撤収、展示作業自体は建物内なのですが搬出、搬入で建物と車の間を往復するので濡れてしまわないように気を使いました。
展示作業の前に腹ごしらえです。せっかくなのでどれみふぁ空さん名物の山わさびラーメンをいただきました。

どれみふぁ空さんのお庭で採れた山わさびがたっぷりです。山わさびは西洋ワサビやホースラディッシュとも言われています。

作業の詳細を書くと長くなるので省略をしてポイントのみを書きたいと思います。

1・展示する順番
一人で二点出展している方もいます。同一人物の作品は離して展示をするようにしました。また似たような被写体や同系色の作品も少し離して展示をしました。
どの順番で展示するか、パズルを組み合わせるような作業です。
2・展示する高さ
来場した方が楽に観られる高さを決め、最初の展示をします。その高さに他の作品も合わせ展示をしました。この時にメジャーで高さを測るのもいいのですが、目印をつけた棒があるとより作業がスムーズに進みます。
展示業者の方はまた違った道具を使っています。
3・キャプション
作品づくりに気をとられ忘れてしまうのが作品タイトルや作品展名などの様々なキャプションです。僕のように文章を書くのが苦手という方でも大丈夫です。簡単な一言を大きめの文字で入れるだけでいいのです。大きな文字というのは年配の方から多い意見でもあります。

展示会場は2階です。各作品の下には「タイトル」「撮影地」「作者」が書いてあります。

三つのポイントを意識して展示が終了です。高さを揃えているので立体的な壁面でも当然同じ高さになっています。

展示作業は二人で約一時間二十分くらいでした。毎年数回ずつ展示作業を行っていると素人ながらもポイントを押さえ少しずつスピードは早くなっています。

たんちょう釧路空港の白壁一列展示と違い木壁の部屋での展示はまた雰囲気は違うと思います。6月30日(土)までの展示です。鶴居名物「たんちょうソフト」もありますので、ドライブの休憩にお立ち寄りください。


秋元 亮太
北海道釧路市生まれ。北海道東部を中心に自然風景を撮影している。
作品作りに専心する傍ら講義、講演を行いアマチュアの指導にも力を入れている。
2010年キヤノンカレンダー作家。道新文化センター講師。
HP:http://www.ezo-photo.info/