SAMYANG AF14mm F2.8 EF レンズラボ 齋藤千歳の結論

SAMYANG AF14mm F2.8 EF レンズラボ 齋藤千歳の結論

※本ブログは、電子書籍レンズラボシリーズやレンズデータベースシリーズを結論部分を掲載したものです。
※解像力・ぼけディスク・周辺光量落ち・最短撮影距離の実写チャートによる詳細な評価などもご覧いただくにはぜひ完全版である電子書籍をご覧ください。

AF搭載の14mmは便利で高画質
サムヤン初のキヤノン EFマウント向けAFレンズはバランスのよい1本

 SAMYANG AF14mm F2.8 EFはサムヤン初のキヤノン EFマウント向けのオートフォーカスレンズである。35mm判フルサイズに対応し、14mmの超広角でF2.8は純正であれば、一部のプロ・ハイアマチュア向けの高額な単焦点レンズであろう。ただし、AF14mm F2.8 EFの実勢価格は9万円程度と、がんばれば買える現実的なレンズだ。レンズ構成は10群15枚で、非球面レンズを2枚、EDレンズを1枚、高屈折レンズを4枚採用しているという。使用しているレンズの約半数が特殊レンズというわけだ。豪華なレンズ仕様からもわかるように、画質も絞り開放から十分以上という印象。実用において開放のF2.8から問題を感じることはないだろう。周辺まで高い解像力を発揮させたいならF4.0以上F8.0前後で撮影することをおすすめする。歪曲はタル型に発生、色収差はほとんど気にならない。ただし、周辺光量落ちは顕著に発生し、絞るほどに一定の解決がみられるが、絞ることで解決するよりも、気になる場合は後処理で対応するほうがよいと感じた。AFは、超広角ではさほどの使わないと思う方もいるだろうが、逆に超広角ならではのピントの見づらいシーンで非常に頼りになる。
 AF14mm F2.8 EFは、サムヤンの現行ラインアップで4本目のF2.8以下の35mm判フルサイズ向け14mmである。14mmがこれほど充実しているメーカーも珍しいが安心感も強い。本レンズ以外に価格の安いMFの14mm F2.8 ED AS IF UMC、同じようにMFだが、より明るく、さらなる高画質化をねらったXP14mm F2.4、そしてソニー Eマウント35mm判フルサイズ向けのAFレンズAF14mm F2.8 FEがラインアップされる。キヤノン EFマウントユーザーなら、AF14mm F2.8 FE以外の3本となるが、筆者は画質とAF、価格のバランスならAF14mm F2.8 EF、利便性よりも画質を優先するならXP14mm F2.4、まずは14mmという超広角を体験してみたい方には14mm F2.8 ED AS IF UMCをおすすめする。14mmの選択肢が豊富過ぎるというぜいたくな悩みが体験できるのもサムヤンならではといえるだろう。

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齋藤千歳 Saito Titoce
 Amazon Kindle電子書籍『ぼろフォト解決&Foton電子写真集シリーズ』代表、
 カメラ・写真ブログ「Boro-Photo」代表。
 月刊カメラ誌の編集者を経て、カメラ・写真および北海道関連の
電子書籍の撮影・執筆・編集・出版を行っています。
ケンコー・トキナー公式インストラクター No.021、
北海道ファンマガジン(https://pucchi.net/)Sクラス認定ライター。
 ケンコー・トキナー公式写真ブログでも連載中。
 Facebookはtitoce.saitoです。
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