SAMYANG AF24mm F2.8 FE 機種別レンズラボ 齋藤千歳の結論

SAMYANG AF24mm F2.8 FE 機種別レンズラボ 齋藤千歳の結論

※本ブログは、電子書籍レンズラボシリーズやレンズデータベースシリーズを結論部分を掲載したものです。
※解像力・ぼけディスク・周辺光量落ち・最短撮影距離の実写チャートによる詳細な評価などもご覧いただくにはぜひ完全版である電子書籍をご覧ください。

軽くて小さくて安くて高性能
弱点もあるが、非常にユーザーライクなおすすめの1本

 SAMYANG AF24mm F2.8 FEは、35mm判フルサイズ対応のSony Eマウント用AFレンズで、SAMYANG AF35mm F2.8 FEと同じ、軽量コンパクトでリーズナブルでありながら、高画質というコンセプトで開発されたレンズです。
 最近の35mm判フルサイズ対応のミラーレス一眼用交換レンズの高性能だけど「デカい」「重い」「高い」という風潮に疑問をもつユーザーにとってうれしいレンズになっています。実際に使ってみると、その軽快さに驚きます。4cmを切るレンズ長に100gに満たない質量で、レンズを付いていることを忘れてしまいそうな軽量コンパクトぶりになっています。
 気になる画質は、一部不満はあるもの、良好な結果となりました。解像力チャートを撮影したテストでは、中央部分は絞り開放から十分以上の解像力を発揮し、周辺部分についても開放付近の描写は若干あまいものの、F5.6以降ではしっかりとした解像を得られます。基本的には画面の端までの均質な解像力を求めないなら、開放を含めた好きな絞り値で、画面全体で均質な解像力を求めるならF8.0程度で撮影することをおすすめします。小型小口径のレンズながら解像力には大きな不満はありません。
 しかし、周辺光量落ちについては注意が必要です。α7 IIの初期設定である「周辺光量補正」「オート」でも周辺光量落ちの実写チャートのように大きな周辺光量落ちが発生します。気になるシーンでは、撮影時のカメラ設定を変更するか、RAW現像などの後処理で対応することが必要になります。また、光の位置によっては逆光にあまり強くありません。とはいえ、周辺光量落ちと逆光にさえ注意すれば、軽量コンパクトで低価格という非常に魅力的なレンズになっています。SAMYANG AF35mm F2.8 FEと同じようにユーザーに優しいレンズといえるでしょう。
 現在35mm、24mmと、このシリーズのラインアップが拡充されていますが、標準、中望遠などの焦点距離にも、このシリーズがリリースされることを期待しています。ミラーレス一眼本来の軽くて、小さくて高性能をしっかりと実現してくれる、極めて魅力的なレンズといえます。

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齋藤千歳 Saito Titoce
 Amazon Kindle電子書籍『ぼろフォト解決&Foton電子写真集シリーズ』代表、
 カメラ・写真ブログ「Boro-Photo」代表。
 月刊カメラ誌の編集者を経て、カメラ・写真および北海道関連の
電子書籍の撮影・執筆・編集・出版を行っています。
ケンコー・トキナー公式インストラクター No.021、
北海道ファンマガジン(https://pucchi.net/)Sクラス認定ライター。
 ケンコー・トキナー公式写真ブログでも連載中。
 Facebookはtitoce.saitoです。
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