Sony Cyber-shot RX100III レンズデータベース

Sony Cyber-shot RX100III レンズデータベース 結論

※本ブログは、電子書籍レンズラボシリーズやレンズデータベースシリーズを結論部分を掲載したものです。
※解像力・ぼけディスク・周辺光量落ち・最短撮影距離の実写チャートによる詳細な評価などもご覧いただくにはぜひ完全版である電子書籍をご覧ください。

デジタル一眼とは違うルールで
予想以上に早くはじまる小絞りぼけを避け、解像力を活かし撮影したい
 Cyber-shot RX100III(以下、RX100III)は、2014年5月末に発売された、すでに傑作と呼んでいい1インチコンパクトデジカメです。発売からすでに4年が経ったいまも現行商品であり、現在でも多くのユーザーを魅了しています。一眼を持っていくほどではないが、スマホではちょっとというシーンで、写真へのこだわりの強いユーザーに愛されている1台といえるでしょう。さて、1インチコンパクトデジカメというカテゴリーを確立したRX100シリーズは2018年現在RX100VIが発売され、6台がラインアップされ、初代からすべてが現在も現行商品となっています。そこでちょうど中間となるRX100IIIを使って、レンズ交換式の一眼カメラのレンズの特徴を実写チャートでチェックする「レンズデータベース」シリーズと同じテストを行ってみました。1インチコンパクトデジカメの描写傾向のひとつの指針としてご覧いただけると幸いです。
 RX100IIIの搭載されるレンズは、ZEISS Vario-Sonnar T* 1.8-2.8/8.8-25.7。非常にコンパクトな光学2.9倍ズームになっています。レンズ構成は9群10枚で、AAレンズと呼ばれる高度非球面レンズを含む非球面レンズを9枚採用した高度なものです。このRX100IIIで各種チャートを撮影した結果を実写データとともにそれぞれのページで解説してきましたが、撮影の際にもっとも注意してほしいポイントは絞り値です。特にデジタル一眼のサブ機としてRX100IIIを使っていると「ちょっと絞ってF8.0」くらいの気持ちでF8.0を選択している方も多いでしょう。しかし、広角端、望遠端ともF8.0では小絞りぼけによる解像力低下が始まっており、F11では解像力が急激に低下するので注意が必要です。周辺光量落ちは、デジタル補正との高度な連携の結果が推察されますが、ほぼ気にする必要はないので、RX100IIIでの撮影は明るめの絞りがおすすめです。また、絞っても基本的にF5.6くらいが限界と決めて置くなど35mm判フルサイズクラスのデジタル一眼とは違ったルールで運用するのが使いこなしのポイントとなる撮影結果といえます。

■電子書籍での完全版をぜひご覧ください。

■商品の購入はぜひ、こちらから。

 

齋藤千歳 Saito Titoce
 Amazon Kindle電子書籍『ぼろフォト解決&Foton電子写真集シリーズ』代表、
 カメラ・写真ブログ「Boro-Photo」代表。
 月刊カメラ誌の編集者を経て、カメラ・写真関連の電子書籍の撮影・執筆・編集・出版を行っています。
 ケンコー・トキナー公式写真ブログでも連載中。
 Facebookはtitoce.saitoです。
 カメラ・写真のよろずお仕事承ります。