銘匠光学 TTArtisan 50mm f/1.2 C 解像力・ボケ実写チャート性能テスト結論
手軽で明るい人物撮影用レンズ
絞りを開ければやわらかで大きなぼけ、きっちり絞ればシャープに
銘匠光学 TTArtisan 50mm f/1.2 C 解像力・ボケ実写チャート性能テスト結論
銘匠光学TTArtisan 50mm f/1.2 C は、実勢価格14,000 円台のAPS-C 用レンズ。50mmのレンズですが、APS-C のカメラに装着した際の画角は75mm 相当、開放はF1.2 と非常に明るくなっています。対応するマウントは、キヤノン EF-M、ソニー E、フジフイルム X、マイクロフォーサーズです。コンパクトで明るく、75mm 相当の画角は人物撮影にぴったりといえるでしょう。最初は、開放F 値が明るすぎてマニュアルでのピント合わせに不安を感じました。しかし、実際にはSony α 7R III でピーキングを使って、ピントを合わせる分には、大きな不満は感じません。低価格帯のマニュアルレンズとは思えないピントリングのなめらかさなどは、マニュアルレンズの楽しさを堪能でき、はじめての方にもおすすめといえます。
気になる光学性能ですが、4 つの実写テストを行った結果は、「はっきりとした設定」が使いこなしのポイントだと感じました。さすがに開放のF1.2 は中央部もあまくなりますし、周辺部さらにあまくなるので、高解像度を必要する被写体にはまったく向きません。ただし、やわらかに撮影したいポートレートには、開放付近で発生する大きなぼけと共にぴったりです。ぼけの質についても、トップレベルといえるでしょう。ただし、10 枚羽根の絞りはカクツキが目立つので、玉ぼけが発生するシーンでは絞り開放をおすすめします。ズームレンズなどとはまったく違う明るい単焦点レンズならではポートレートが楽しめます。また、中途半端に絞っても、周辺部はあまりシャープにはなりませんが、F11 あたりまで絞ると画面全体の解像力は十分以上にアップします。F13 まで絞ると解像力が低下するので注意を。やわらかで大きなぼけを伴った表現を得たいなら絞り開放、画面全体にシャープな表現がほしいならF11 と撮影意図に合わせて、はっきりとした設定で撮影することがおすすめです。絞りによる描写の違いがはっきりしたレンズなので、初心者でも悩みが少なく、手軽な価格で美しいぼけとやわらかな描写の楽しめるポートレートレンズといえます。エントリーにもおすすめの1 本です。
※本ブログは、電子書籍レンズラボシリーズやレンズデータベースシリーズを結論部分のみを掲載したものです。
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●銘匠光学 TTArtisan 50mm f/1.2 C
レンズ構成:5 群7 枚
最大径×長さ:Φ約62 × 55mm
質量:約335g
実勢価格:14,000 円前後(税込)
※ 2021 年3 月独自調べ
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齋藤千歳 Saito Titoce Amazon Kindle電子書籍『ぼろフォト解決&Foton電子写真集シリーズ』代表、 カメラ・写真ブログ「Boro-Photo」代表。 月刊カメラ誌の編集者を経て、北海道・千歳市を拠点に車中泊で全道各地を撮影、 カメラ・写真および北海道関連の電子書籍の撮影・執筆・編集・出版を行っています。 カメラのキタムラさんが運営する ShaSha(http://shasha.kitamura.jp/)および 学研さんのCAPA CAMERA WEB(https://capa.getnavi.jp/)でも レンズレビュー連載およびカメラバッグレビュー連載を担当しています。 特選街web(https://tokusengai.com/)でカメラ関連および各種レビューを執筆。 焦点工房(http://stkb.co.jp/)の連載コラム「レンズチャートは囁く」を公開中。 PASHA STYLE(https://pasha.style/)にてレンズレビューを連載中。 ケンコー・トキナー公式インストラクター No.021、 北海道ファンマガジン(https://pucchi.net/)Sクラス認定ライター。 ケンコー・トキナー公式写真ブログでも連載中。 Facebookはtitoce.saitoです。 カメラ・写真および北海道関連のよろずお仕事承ります。