七工匠7Artisans 35mm F1.4 解像力・ぼけ実写チャート性能テスト結論

七工匠7Artisans 35mm F1.4 解像力・ぼけ実写チャート性能テスト結論

お買い得感の強い35mmF1.4
誰にでも手の出せる価格帯で用意された定番35mmの明るいF1.4

 7Artisans 35mm F1.4は中国・深センに本拠地を置く七工匠が発売するレンズです。最大の特徴は定番焦点距離35mmの単焦点で開放F値が1.4ととても明るいにも関わらず、実勢価格は26,000円前後と非常にリーズナブルな点でしょう。カメラメーカー純正の35mmF1.4は多くの場合、実勢価格で20万円前後するものが多く、7Artisans 35mm F1.4の実勢価格は驚くべきものです。また、レンズのサイズも最大径約56mm×55mmとコンパクトで質量も約300g(ソニー Eマウント用)と軽いレンズになっています。今回テストを行ったソニー Eマウント用のほかにはニコン Zマウント用をラインアップ、最新の35mm判フルサイズミラーレス一眼に対応済みです。開放F値が明るいレンズなので、大きなぼけも期待でき、発生するぼけの形を美しく保つために11枚羽根の絞りが採用され、真円に近いぼけが得られます。軽くて小さくて安くて、しかも明るいすべてがそろったようにみえる7Artisans 35mm F1.4のテスト結果を詳細にみていきましょう。まず、本レンズは「意図的に収差を残して、レンズの個性と雰囲気のある描写表現を具現化した」と公式WEBでも解説されているように、絞り開放から画面全体でキレキレの描写を目指したレンズとは異なります。ざっくりいってしまうなら、画面周辺部の高い解像力を期待するレンズではないでしょう。画面中央部の描写についても、絞り開放のF1.4からF2.8あたりまでは、解像はしているもののにじむようなソフトであまやかな描写になっています。これに対して絞り込んだF4.0からF11の中央部の描写はかなりシャープなものになっており、高い解像力が楽しめるレンズです。この二面性を上手に使いこなすことをおすすめします。ぼけディスクチャートの結果は、ぼけのフチに色付きはあるもののぼけの形や質は素直な傾向です。ただし開放付近でぼけディスクチャートがフラットではなく立体感をもつグラデーションを示すのが少し気になります。とはいえ、7Artisans 35mm F1.4は誰でも手軽にチャレンジできる価格の非常にうれしい35mmF1.4といえます。

※本ブログは、電子書籍レンズラボシリーズやレンズデータベースシリーズを結論部分のみを掲載したものです。
※解像力・ぼけディスク・周辺光量落ち・最短撮影距離の実写チャートによる詳細な評価などもご覧いただくにはぜひ完全版である電子書籍をご覧ください。

●七工匠 7Artisans 35mm F1.4
レンズ構成:9群10枚
最大径×長さ:Φ約56×55mm
質量:約300g(ソニー Eマウント用)
実勢価格:26,000円前後(税込) 
※2020年7月独自調べ

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齋藤千歳 Saito Titoce
 Amazon Kindle電子書籍『ぼろフォト解決&Foton電子写真集シリーズ』代表、
カメラ・写真ブログ「Boro-Photo」代表。
 月刊カメラ誌の編集者を経て、北海道・千歳市を拠点に車中泊で全道各地を撮影、
カメラ・写真および北海道関連の電子書籍の撮影・執筆・編集・出版を行っています。
カメラのキタムラさんが運営する
ShaSha(http://shasha.kitamura.jp/)および
学研さんのCAPA CAMERA WEB(https://capa.getnavi.jp/)でも
レンズレビュー連載およびカメラバッグレビュー連載を担当しています。
特選街web(https://tokusengai.com/)でカメラ関連および各種レビューを執筆。
焦点工房(http://stkb.co.jp/)の連載コラム「レンズチャートは囁く」を公開中。
PASHA STYLE(https://pasha.style/)にてレンズレビューを連載中。
ケンコー・トキナー公式インストラクター No.021、
北海道ファンマガジン(https://pucchi.net/)Sクラス認定ライター。
 ケンコー・トキナー公式写真ブログでも連載中。
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