LAOWA 4mm F2.8 Fisheye MFT レンズデータベース 齋藤千歳の結論

LAOWA 4mm F2.8 Fisheye MFT レンズデータベース 齋藤千歳の結論

※本ブログは、電子書籍レンズラボシリーズやレンズデータベースシリーズを結論部分を掲載したものです。
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存在自体がうれしくなる魚眼
普通にカメラのグリップを握って撮影すると指が写るので注意を

 LAOWA 4mm F2.8 Fisheye MFTは、マイクロフォーサーズ用のフィッシュアイレンズです。金属製の高級感ある作りですが、質量はわずか約135gとなっています。大きさは直径約45.2×25.5mmなので、手のなかのすっぽりと収まってしまう小さなレンズです。しかも、実勢価格は25,000円前後と、価格も大きさも控えめなレンズですが、画角は210度となっています。フィッシュアイレンズの定義は、むずかしく、ざっくりいうなら、基本的に撮影画角が180度よりも広く、凸面ミラーように画像が曲がって写ることを認めたレンズといえます。全天を1枚の写真にできるよう画角を180度以上で製作されたフィッシュアイレンズには、撮影画像が撮像面全体に広がる対角魚眼と、LAOWA 4mm F2.8 Fisheye MFTのように黒背景のなかに現れた円のなかに描写される円周魚眼あります。ただし、本レンズは画角が210度あるため、真横まで写るのではなく、カメラの背後までが撮影されます。カメラのグリップを普段どおりに握って撮影すると、画面には指がしっかりと写るので注意してください。また、まっすぐに立って撮影すると撮影者自身の靴の先も写るはずです。さらに順光条件で自分の影が画面に入らないようにすることにも悪戦苦闘するでしょう。しかも、強烈な歪曲を伴って、画面の円のなかに描写される景色をコントロールするにも慣れが必要になります。
 それでも、私はLAOWA 4mm F2.8 Fisheye MFTの存在自体を称賛するのは、その個性的な円周魚眼の描写をコンパクトなサイズと価格で実現したことです。円周魚眼の強烈で個性的な描写のため常用向きではないですが、「ここぞ」というタイミングで使いたいと考えても多くの場合、高くて大きく重いため、ときたま現れる「ここぞ」のためだけには、多くの人は用意できませんでした。LAOWA 4mm F2.8 Fisheye MFTはこの問題をクリアした数少ないフィッシュアイレンズです。しかも、中央部は絞り開放からシャープ、ドローンなどでの動画撮影などにも可能性の広がる、いまだからこそ、ぜひ抑えておきたい1本といえます。

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齋藤千歳 Saito Titoce
 Amazon Kindle電子書籍『ぼろフォト解決&Foton電子写真集シリーズ』代表、
カメラ・写真ブログ「Boro-Photo」代表。
 月刊カメラ誌の編集者を経て、北海道・千歳市を拠点に車中泊で全道各地を撮影、
カメラ・写真および北海道関連の電子書籍の撮影・執筆・編集・出版を行っています。
カメラのキタムラさんが運営する
ShaSha(http://shasha.kitamura.jp/)にてレンズレビューを連載中。
ケンコー・トキナー公式インストラクター No.021、
北海道ファンマガジン(https://pucchi.net/)Sクラス認定ライター。
 ケンコー・トキナー公式写真ブログでも連載中。
 Facebookはtitoce.saitoです。
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