Canon EOS Kiss M＋EF-M18-150mm F3.5-6.3 IS STM レンズキット レンズデータベース　齋藤千歳の結論

Canon EOS Kiss M＋EF-M18-150mm F3.5-6.3 IS STM レンズキット レンズデータベース　齋藤千歳の結論

※本ブログは、電子書籍レンズラボシリーズやレンズデータベースシリーズを結論部分を掲載したものです。
※解像力・ぼけディスク・周辺光量落ち・最短撮影距離の実写チャートによる詳細な評価などもご覧いただくにはぜひ完全版である電子書籍をご覧ください。

高倍率で非常に便利な1本
最初に買うと交換レンズを使わなくなりそうで怖い

　EF-M18-150mm F3.5-6.3 IS STMは広角端は35mm判29mm相当の広角から、望遠端は240相当までをカバーするスペックになっています。手ぶれ補正の効果もシャッター速度換算で約4段分と望遠での撮影も安心。しかも、望遠端の150mmで45cmまで寄れる高いマクロ性能を備えた、なんでもできてしまいそうなレンズなのです。EOS Kiss Mとの組み合わせでは、EF-M18-150mm F3.5-6.3 IS STMレンズキットも用意されており、まさにはじめてのユーザーにぴったりの製品といえるでしょう。しかし、筆者はEOS Kiss Mとのセットで購入するなら、このキットをもっともおすすめしません。なぜなら、まず最初に価格の問題があります。実はEF-M18-150mm F3.5-6.3 IS STMレンズキットは、レンズが2本付いてくるダブルレンズキットよりも、ダブルズームキットよりも高価です。レンズのランクが高いから、ほかのキットレンズよりも写りがよいからに違いないと思っている方も多いようです。実際に各種チャートを撮影してみた結果は、ほかのキットレンズと描写に大きな差は感じません。特に開放付近の描写は、ほかのレンズのほうがよいのではと思われるシーンもあります。また、筆者が、このレンズとのセットを初心者におすすめしない最大の理由は、EOS Kiss Mのよさである小さいをスポイルしてしまうからです。ダブルレンズキットのEF-M22mm F2 STMとの組み合わせでは、コートのポケットの入るサイズのEOS Kiss Mですが、EF-Mレンズで最大サイズのEF-M18-150mm F3.5-6.3 IS STMとの組み合わせでは、超小型のメリットが活かせません。ほかのレンズキットではEF-M15-45mm F3.5-6.3 IS STMも小さいので、このメリットが生かせるのですが、EF-M18-150mm F3.5-6.3 IS STMしかもっていないと、撮影に行くときにしか持って歩かないカメラになってしまうでしょう。かといって、なんでも撮れるレンズがあるのに、新たにレンズを買うのは初心者にはハードルが高いはずです。レンズ交換がしにくい撮影環境など、大きさより利便性を優先する場合の選択肢となるでしょう。

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齋藤千歳　Saito Titoce
 Amazon Kindle電子書籍『ぼろフォト解決＆Foton電子写真集シリーズ』代表、
 カメラ・写真ブログ「Boro-Photo」代表。
 月刊カメラ誌の編集者を経て、カメラ・写真および北海道関連の
電子書籍の撮影・執筆・編集・出版を行っています。
ケンコー・トキナー公式インストラクター No.021、
北海道ファンマガジン（https://pucchi.net/）Sクラス認定ライター。
 ケンコー・トキナー公式写真ブログでも連載中。
 Facebookはtitoce.saitoです。
 カメラ・写真および北海道関連のよろずお仕事承ります。