齋藤千歳・「Dawn of Lake Utonai ウトナイ湖の彼誰」巡回展 in たんちょう釧路空港決定

2018年6月1日(金)夕方から6月30日(土)の日程で、たんちょう釧路空港・3階回廊ギャラリーにて5月25日まで苫小牧の道の駅 ウトナイ湖で開催されていた「Dawn of Lake Utonai ウトナイ湖の彼誰」を巡回展示させていただくことが決定しました。

最初の写真展示の会場であった道の駅 ウトナイ湖に隣接するウトナイ湖は、年間2,000万人の乗客が訪れる新千歳空港からクルマで約15分、しかも道の駅 ウトナイ湖には年間で70万人を越える来場者あります。しかし、こんな日本有数の大空港や人の多い道の駅、住宅地などに隣接する環境でありながら、ウトナイ湖は270種越える野鳥が観察され、ラムサール条約にも登録される日本有数のバードサンクチュアリで、周辺でも有名な朝焼けの名所となっています。
今回の写真展では、この自然に恵まれたウトナイ湖の彼誰(夜明け)にターゲットを絞って、数年にわたって齋藤千歳が撮影した写真をプリントはキヤノン株式会社の協賛で展示するものです。

夜明け前から約2時間程度、ウトナイ湖の湖畔に立っていると、そこが道央の大動脈といわれる国道36号線から100mほどしか離れていないことを忘れてしまう景色が展開されます。季節にもよりますが、早朝から湖の上に霧が立ち上る毛嵐(けあらし)が発生することも多く、厳寒期には氷結した湖面にフロストフラワーができることもあります。さらに、時期によっては7万羽を越える水鳥が夜には羽根を休め、夜明けとともに飛び立っていく様子が観察できる日もあるのです。私、齋藤千歳が朝焼けの撮影にハマった最大の理由は、ウトナイ湖畔から朝日をバックにハクチョウをシルエット的に撮影できるからです。さまざまな理由で、季節に関係なくハクチョウのいることが多いウトナイ湖では、ほぼ1年中、掲載した写真のような撮影チャンスがあります。

最初はそんなハクチョウが撮影したくて、毎日のように通っていたのですが、当然ハクチョウたちは、毎日現れるわけではないですし、思った位置に来てくれるわけでもありません。そんなハクチョウたちを待って、三脚の後やカメラを片手に朝焼けを待っていると、それまで気付かなかった、さまざまな動物たちに気が付くようになりました。

太陽が昇る頃に最初に現れるのは、だいたいカモやガンの仲間たちです。徐々に太陽が昇り、カモたちが騒ぎはじめると、頭上にはオジロワシやオオワシといった大型の猛禽類が舞っていることが多く、猛禽たちは、ひととおり旋回するとお気に入りの湖畔の木にとまっているようです。さらにダイサギなどのサギの仲間がいることも多く、数羽で舞いはじめることもあります。ハクチョウたちは、このあとに登場する日が多いように感じます。朝焼けを待ってカメラを並べている我々の目の前をカワセミが飛んで行ったなんてこともありました。対岸を望遠レンズで眺めているとエゾシカが群れで渡っていたり、氷結した湖面の氷の上はキタキツネの足跡がいっぱいあったりと、毎朝のように大自然の動物ショーが行われ、見ていて飽きることがありません。近くでヒグマが目撃されたこともあるそうです。

自然に恵まれたウトナイ湖ですが、我々人間が住むエリアと隣接しています。「野生動物も、我々も同じ地球や世界で生きている」といわれても、それまで住んでいた大きな都市などでは我々人間の住んでいるエリア、そのずっと端のほうに野生動物たちのエリアがあるといったイメージでした。しかし、北海道はまったく異なり、野生動物たちと我々人間は同じエリアを共有して生活しています。いわば、お隣さんなのです。そんな我々人間と野生動物たちが同じ場所を共有して生きているのだと、頭でわかるのではなく、心で納得できる場所が私にとってウトナイ湖だったのです。そこで、今回の写真展示のサブタイトルは「ぼくらは、共に生きている。」としました。

「野生動物たちが住む自然を守りましょう。」ではなく、「ぼくらが、共に生きている。」自然環境を守るのは、野生動物たちのためではなく、野生動物を含む我々のためだと思います。しかし、私も含め、それが頭でわかっても、心で納得できるようになるには、直接的な体験しかないと思います。新千歳空港から、わずか15分のウトナイ湖の朝は、誰でも簡単に体験することのできる自然でありながら、我々人間と野生動物たちが共に生きているのだと心で納得できる美しさがあります。そんなウトナイ湖の朝の景色を撮影させてもらった写真を通して、ウトナイ湖の美しい彼誰(夜明け)を多くの方に知っていただき、実際に夜明けの時間を過ごしていただければと思っています。そしてウトナイ湖のようなすばらしい、みなさんの隣の大自然に気付いていただくきっかけになればと思っております。実は近すぎるから気付かない「隣の大自然」は、北海道はもちろん、日本各地にあると思うのです。多様な動植物たちと共有している「隣の大自然」をみなさんと再発見し、楽しみ、大切にしてくことができたら、とてもうれしいのです。

最後になりましたが、株式会社アウティスタ株式会社鵬紙業新千歳モーターランド株式会社プロテック株式会社ホンダカーズ札幌中央の各社さまのご協賛により、「Dawn of Lake Utonai ウトナイ湖の彼誰 ぼくらは、共に生きている。」カラー写真小冊子を会場にて数に限りはありますが、無料配布させていただく予定です。ぜひご来場ください。

「Dawn of Lake Utonai ウトナイ湖の彼誰 ぼくらは、共に生きている。」カラー写真小冊子を会期中、無料にて配布させていただく予定です。

【写真展示開催内容:Dawn of Lake Utonai ウトナイ湖の彼誰 ぼくらは、共に生きている。】
■開催⽇程
2018 年6 ⽉1 ⽇夕方(金)〜30⽇(⼟)午前中
■開催時間
7:30〜20:30 ※定休なし
■開催場所
タンチョウ釧路空港・3階回廊ギャラリー
〒085-1203 北海道釧路市鶴丘2番地

■⼊場料:無料

【協賛・後援】
展示作品プリント協賛
キヤノン株式会社

期間中に会場で配布する写真小冊子・告知ポスターなどへの協賛
株式会社アウティスタ
株式会社鵬紙業
新千歳モーターランド
株式会社プロテック
株式会社ホンダカーズ札幌中央

後援
道の駅 ウトナイ湖

会場提供
たんちょう釧路空港

ポスターなどを含むアートディレクションは海藤朋子さんのご協力です。

※多くの方に写真展示をご覧いただけるように投稿を「シェア」「拡散」などをいただけるととてもうれしいです。よろしくお願いします。


齋藤千歳 Saito Titoce
 Amazon Kindle電子書籍『ぼろフォト解決&Foton電子写真集シリーズ』代表、
 カメラ・写真ブログ「Boro-Photo」代表。
 月刊カメラ誌の編集者を経て、カメラ・写真関連の電子書籍の撮影・執筆・編集・出版を行っています。
 ケンコー・トキナー公式写真ブログでも連載中。
 Facebookはtitoce.saitoです。
 カメラ・写真のよろずお仕事承ります。6月はたんちょう釧路空港で写真展示を予定しています。