LAOWA 14mm F4.0 C&D-Dreamer 解像力・ボケ実写チャート性能テスト結論
驚くほどコンパクトな14mm
便利で驚くほど軽量コンパクト、近接撮影時の周辺画質に注意したい
LAOWA(ラオワ) 14mm F4.0 C&D-Dreamer 解像力・ボケ実写チャート性能テスト結論
最大径約58mm、長さ約59mm、質量はわずかに約228g。35mm判フルサイズに対応する14mmの単焦点レンズといえば、軽くても500g程度、重ければ1kg越えも珍しくないのが常識。そう考えていた筆者にとってLAOWA 14mm F4.0 C&D-Dreamerは驚くほど軽量コンパクトな14mmレンズです。対応するマウントはキヤノン RF、ソニー E、ニコン Z、ライカM、Lに対応するものがそれぞれ用意されます。カメラの各種情報をやりとりする電子接点をもたない完全マニュアルレンズ。レンズ構成は9群13枚で、うち非球面レンズを2枚、特殊低分散レンズ3枚、超高屈折ガラスレンズ1枚を採用しています。絞り羽根枚数は5枚です。開放F値は4.0と暗い単焦点レンズですが、レンズ前玉が大きくドーム状に張り出した、いわゆる出目金レンズではないので、超広角ながら52mm径のねじ込み式円形フィルターがそのまま装着できます。これは超広角でよく撮影する星景写真の際などに非常に便利です。
既存の14mmと比べると、恐ろしく取り回しのよい、小さなレンズです。ただし、ややクセがあるで、これを理解しておくとよいでしょう。基本的にコンパクトさを重視し高性能なレンズを目指して設計されたためか、近接撮影時に周辺画質が低下する傾向にあります。解像力チャートの実写は超広角では、近接撮影になるため、弱点が強く現れました。しかし、被写体から数mも離れると、周辺画質の低下は弱まり、周辺部までしっかり解像します。それでも近接撮影が必要で周辺画質が気になるときは、F11あたりまで、絞るとよいでしょう。また、色収差は少ないです。歪曲は陣がさ型で超広角としては少ないですが発生します。ラオワのレンズは基本的に多くの最新ミラーレス一眼用レンズを同じように、周辺光量落ちや歪曲を必要なシーンでは撮影後のデジタル補正で補完することを前提に解像力などを優先する傾向にあります。この特徴も理解しておきましょう。基本的にコンパクトで驚くほど使い勝手のよいレンズですが、クセや特徴を理解しておくと、さらに快適に使える常用超広角になってくれます。
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●LAOWA 14mm F4.0 C&D-Dreamer
レンズ構成:9群13枚
最大径×長さ:Φ58×59mm
質量:約228g(大きさ・質量はライカ M用のもの)
実勢価格:約83,000円〜(マウントにより異なる)
※2021年4月独自調べ
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齋藤千歳 Saito Titoce Amazon Kindle電子書籍『ぼろフォト解決&Foton電子写真集シリーズ』代表、 カメラ・写真ブログ「Boro-Photo」代表。 月刊カメラ誌の編集者を経て、北海道・千歳市を拠点に車中泊で全道各地を撮影、 カメラ・写真および北海道関連の電子書籍の撮影・執筆・編集・出版を行っています。 カメラのキタムラさんが運営する ShaSha(http://shasha.kitamura.jp/)および 学研さんのCAPA CAMERA WEB(https://capa.getnavi.jp/)でも レンズレビュー連載およびカメラバッグレビュー連載を担当しています。 特選街web(https://tokusengai.com/)でカメラ関連および各種レビューを執筆。 焦点工房(http://stkb.co.jp/)の連載コラム「レンズチャートは囁く」を公開中。 PASHA STYLE(https://pasha.style/)にてレンズレビューを連載中。 ケンコー・トキナー公式インストラクター No.021、 北海道ファンマガジン(https://pucchi.net/)Sクラス認定ライター。 ケンコー・トキナー公式写真ブログでも連載中。 Facebookはtitoce.saitoです。 カメラ・写真および北海道関連のよろずお仕事承ります。