SIGMA 45mm F2.8 DG DN 解像力・ボケ実写チャート性能テスト結論
SIGMA(シグマ) 45mm F2.8 DG DN | Contemporary 解像力・ボケ実写チャート性能テスト結論
常用したい標準単焦点レンズ
絞り開放での近接時に発生するソフト描写を頭に入れておきたい
SIGMA 45mm F2.8 DG DN | Contemporaryは45mmの標準単焦点で開放F値は2.8と少し暗めのレンズです。ただし、ミラーレス一眼専用設計のおかげか、最大径が約64.0mm、長さが46.2mm、質量が約215gとコンパクトで軽いレンズに仕上がっています。とても軽いレンズですが、鏡筒部はもちろん、レンズフードまでがアルミ合金製のこだわりにデザインと質感です。レンズ構成は7群8枚で、内2枚に非球面レンズを採用。AFの駆動はSTM(ステッピングモーター)で静粛性が高く、高速なピント合わせが可能です。7枚の絞り羽根を採用しており、開放付近で真円に近いぼけが得られます。軽くて小さくて、近接にも強い初心者向けの標準レンズといった印象を受けますが、実勢価格は57,000円前後とただのエントリーレンズではない価格設定といえるでしょう。
実際に撮影してみると、予想以上にきっちり写る使いやすい標準単焦点レンズといった印象です。標準単焦点レンズの多くは、最短撮影距離が45cm程度で最大撮影倍率も0.15倍前後と近接に弱いものが多くなっています。しかし、本レンズは、最短撮影距離が24cm、最大撮影倍率が0.25倍と近接撮影に強いため、気になるものを思うままに近づいて撮影でき、とても便利です。本レンズには球面収差の影響で絞り開放時の描写がクラシックレンズのようにソフトという評判もあります。しかし、実際には70cmほどの離れて撮影した解像量チャートでは、絞り開放のF2.8で少しやわらかく感じた程度でした。しかも、紗の掛かったようにソフトになるものの、解像自体はしっかりと行われるので、解像力が低下した印象は弱いです。球面収差によるソフト効果を強く出すには、意図的に近接し絞り開放を選択する必要があります。覚えておいて意図的にソフト効果として使うとおもしろいでしょう。絞ると消えてしまいますし、日常的な撮影距離では基本的にシャープなレンズです。近接開放でソフト効果が得られ、軽量小型、しかも近接撮影に強く、基本的にシャープでよく写る本レンズは撮影するのが楽しくなる常用標準単焦点レンズといえます。
※本ブログは、電子書籍レンズラボシリーズやレンズデータベースシリーズを結論部分のみを掲載したものです。
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●SIGMA(シグマ) 45mm F2.8 DG DN | Contemporary
レンズ構成:7群8枚
最大径×長さ:Φ約64.0×46.2mm
質量:約215g(ライカ Lマウント用)
実勢価格:57,000円前後(税込)
※2020年9月独自調べ
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齋藤千歳 Saito Titoce Amazon Kindle電子書籍『ぼろフォト解決&Foton電子写真集シリーズ』代表、 カメラ・写真ブログ「Boro-Photo」代表。 月刊カメラ誌の編集者を経て、北海道・千歳市を拠点に車中泊で全道各地を撮影、 カメラ・写真および北海道関連の電子書籍の撮影・執筆・編集・出版を行っています。 カメラのキタムラさんが運営する ShaSha(http://shasha.kitamura.jp/)および 学研さんのCAPA CAMERA WEB(https://capa.getnavi.jp/)でも レンズレビュー連載およびカメラバッグレビュー連載を担当しています。 特選街web(https://tokusengai.com/)でカメラ関連および各種レビューを執筆。 焦点工房(http://stkb.co.jp/)の連載コラム「レンズチャートは囁く」を公開中。 PASHA STYLE(https://pasha.style/)にてレンズレビューを連載中。 ケンコー・トキナー公式インストラクター No.021、 北海道ファンマガジン(https://pucchi.net/)Sクラス認定ライター。 ケンコー・トキナー公式写真ブログでも連載中。 Facebookはtitoce.saitoです。 カメラ・写真および北海道関連のよろずお仕事承ります。