銘匠光学 TTArtisan 21mm f/1.5 ASPH 実写チャート性能テスト結論

銘匠光学 TTArtisan 21mm f/1.5 ASPH 実写チャート性能テスト結論

※本ブログは、電子書籍レンズラボシリーズやレンズデータベースシリーズを結論部分のみを掲載したものです。
※解像力・ぼけディスク・周辺光量落ち・最短撮影距離の実写チャートによる詳細な評価などもご覧いただくにはぜひ完全版である電子書籍をご覧ください。

ソフトな開放とシャープなF8.0

意図的に収差を残したオールドレンズのような開放との差を楽しむ1本

中国・深センに本拠地を置く銘匠光学のレンズブランドであるTTArtisanの21mm f/1.5 ASPHは、実勢価格59,000円前後とコストパフォーマンスの高いM型ライカマウント向けで、35mm判フルサイズに対応するマニュアルフォーカスの広角レンズです。レンズ構成は11群13枚でうち、非球面ガラスレンズが1枚、高屈折低分散ガラスレンズが5枚使われています。絞り羽根枚数は10枚と明るい開放F値から発生するぼけの形にも配慮されているようです。高性能なM型ライカレンズメーカーという印象の強い銘匠光学ですが、本レンズは開放ではオールドレンズのようなソフト描写が楽しめ、1段絞るとシャープな描写に変わるのが特徴と商品ページでも解説しています。
実際に各種チャートを撮影した結果からいうと、確かに開放のF1.5では各種収差が発生し、中央部も含めて紗のかかったようなソフト描写となります。ただし中央部分については、開放時にも解像力そのものを失っているという印象ではなく、うっすらとしたソフトフィルター的な表現が得られる描写です。オールドレンズファンが好みそうな開放描写に対して、絞ると確かに非常にシャープな描写が得られるのもTTArtisan 21mm f/1.5 ASPHのよいところでしょう。F2.8あたりから急激に解像力を優先したような描写になり、F5.6からF8.0では周辺部分までしっかりシャープな描写です。開放時の描写と比較すると同じレンズとは思えません。ソフトな開放とシャープなF8.0を使いわけるのが、本レンズの楽しみといえるでしょう。周辺光量落ちがやや強く、絞っても消えない傾向なので、気になるシーンでは忘れずにRAW画像も撮影しておくことをおすすめします。
M型ライカマウント向けのレンズですが、各種マウントアダプターをいっしょにしたセットモデルが実勢価格61,800円程度から販売されており、非常にお買い得な価格でソニー E、フジフィルム X、キヤノン RF、ニコン Z、ライカ L、フジフィルム Gと多くのミラーレス一眼に対応できるので、ライカユーザー以外にも十分楽しめるレンズといえます。

●名匠光学 TTArtisan 21mm f/1.5 ASPH
レンズ構成:11群13枚
最大径×長さ:Φ約61×56mm
質量:約412g
実勢価格:59,000円前後(税込)
※2020年6月独自調べ

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齋藤千歳 Saito Titoce
 Amazon Kindle電子書籍『ぼろフォト解決&Foton電子写真集シリーズ』代表、
カメラ・写真ブログ「Boro-Photo」代表。
 月刊カメラ誌の編集者を経て、北海道・千歳市を拠点に車中泊で全道各地を撮影、
カメラ・写真および北海道関連の電子書籍の撮影・執筆・編集・出版を行っています。
カメラのキタムラさんが運営する
ShaSha(http://shasha.kitamura.jp/)および
学研さんのCAPA CAMERA WEB(https://capa.getnavi.jp/)でも
レンズレビュー連載およびカメラバッグレビュー連載を担当しています。
特選街web(https://tokusengai.com/)でカメラ関連および各種レビューを執筆。
焦点工房(http://stkb.co.jp/)の連載コラム「レンズチャートは囁く」を公開中。
PASHA STYLE(https://pasha.style/)にてレンズレビューを連載中。
ケンコー・トキナー公式インストラクター No.021、
北海道ファンマガジン(https://pucchi.net/)Sクラス認定ライター。
 ケンコー・トキナー公式写真ブログでも連載中。
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