LAOWA 10-18mm F4.5-5.6 FE ZOOM レンズデータベース 齋藤千歳の結論
LAOWA 10-18mm F4.5-5.6 FE ZOOM レンズデータベース 齋藤千歳の結論
※本ブログは、電子書籍レンズラボシリーズやレンズデータベースシリーズを結論部分を掲載したものです。
※解像力・ぼけディスク・周辺光量落ち・最短撮影距離の実写チャートによる詳細な評価などもご覧いただくにはぜひ完全版である電子書籍をご覧ください。
世界最広角のズームレンズ
ズームレンズの広角端で10mmを達成した攻めの姿勢が感じられる1本
レンズ名をみるとわかるようにLAOWA 10-18mm F4.5-5.6 FE ZOOMは、広角端が10mmからはじまる35mm判フルサイズ対応のズームレンズです。今回、撮影に使用したソニー Eマウント用にプラスして2019年8月にはニコン Zマウント用も追加されました。最近、APS-C用も含めて、多くの超広角レンズが発売されるため10mmはじまりの超々広角といっても、いまいちどのくらいすごいのか、ピンと来ない人もいるのでないでしょうか。2019年9月現在、私の知る限りでは35mm判フルサイズに対応する10mmの広角レンズは3本しかなく、その内2本は単焦点の10mmになっています。そのため、LAOWA 10-18mm F4.5-5.6 FE ZOOMは魚眼を除く35mm判フルサイズに対応する世界でもっとも広角のズームレンズです。世界最広角だけでも十分にすごいレンズなのですが、レンズ長は10cmを切り、質量は500gを切る軽量コンパクトにまとめられています。さらに最短撮影距離は約15cmで最大撮影倍率は0.25倍とクォーターマクロでの撮影を実現してくれます。そのうえ、超広角でフィルターを使いたいという要望に応えて、レンズリア側に37mm径の丸型フィルターが装着できるユニークな構造も独創的です。
あらゆる意味で攻めの姿勢を感じる超々広角ズームなのですが、描写はかなりのじゃじゃ馬といえます。解像力はズーム全域で中央部には十分以上の性能を感じますが、広角端の周辺部の解像力はさすがにあまく、絞るとやや改善する程度です。望遠端ではあまり気なりませんが、広角端ではかなり強烈に周辺光量落ちが起きるので、撮影時に注意を払う必要があります。さらに画角が想像以上に広いため、画面内に太陽などの光源が入ることが多いのですが、逆光に弱いという弱点があります。はっきりいうなら使いこなしの難しい上級者向けのレンズといえるでしょう。しかし、携帯性の高い軽量コンパクトなズームレンズで使い勝手はよく、35mm判フルサイズの10mmという超々広角のインパクトは、ほかのレンズでは得られない強力な魅力となって撮影者を引きつける1本です。
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齋藤千歳 Saito Titoce Amazon Kindle電子書籍『ぼろフォト解決&Foton電子写真集シリーズ』代表、 カメラ・写真ブログ「Boro-Photo」代表。 月刊カメラ誌の編集者を経て、北海道・千歳市を拠点に車中泊で全道各地を撮影、 カメラ・写真および北海道関連の電子書籍の撮影・執筆・編集・出版を行っています。 カメラのキタムラさんが運営する ShaSha(http://shasha.kitamura.jp/)にてレンズレビューを連載中。 ケンコー・トキナー公式インストラクター No.021、 北海道ファンマガジン(https://pucchi.net/)Sクラス認定ライター。 ケンコー・トキナー公式写真ブログでも連載中。 Facebookはtitoce.saitoです。 カメラ・写真および北海道関連のよろずお仕事承ります。