SAMYANG AF35mm F2.8 FE 機種別レンズラボ　齋藤千歳の結論

SAMYANG AF35mm F2.8 FE 機種別レンズラボ　齋藤千歳の結論

※本ブログは、電子書籍レンズラボシリーズやレンズデータベースシリーズを結論部分を掲載したものです。
※解像力・ぼけディスク・周辺光量落ち・最短撮影距離の実写チャートによる詳細な評価などもご覧いただくにはぜひ完全版である電子書籍をご覧ください。

常用レンズとしておすすめ
軽くて小さくてシャープで描写もよくコストパフォーマンスも高い1本

　SAMYANG AF35mm F2.8 FEはサムヤンが発売するソニー Eマウント用で3本目となるAFに対応したレンズだ。大きさは直径61.8×33mmで、重量は約85.6gと90gを切る35mm判フルサイズ対応とは思えない超軽量になっている。マウント部分は金属製。レンズ構成は6群7枚、非球面レンズ2枚と高屈折レンズを1枚採用している。AFの速度はさすがに3本目でかなり高速になっている。動いている被写体以外では、ほぼ不満を感じないレベルであった。ほとんどAFで使うので、気になることは少ないが、サムヤンレンズにしてはMF時のピントリングのしぶさは気になる。実勢価格は4万円程度とコストパフォーマンスが非常に高いのも人気の秘密だろう。このAF35mm F2.8 FEは、ソニー 純正のEマウント用Sonnar T* FE 35mm F2.8 ZAと焦点距離や明るさが同じ仕様のため、ライバルレンズとして注目されることも多い。ただし、ZEISSレンズであるSonnar T* FE 35mm F2.8 ZAは実勢価格が7万円近いため、価格の差が大きい。
　実際に各種テストを行ったが、解像力については最新の光学設計で、しかも35mmで開放F2.8と無理のないスペックのためか、絞り開放から中央および周辺で実用に十分以上、F4.0からF11については気持ちのよい解像力をみせてくれる。ぼけはさほど開放F値の明るくない広角レンズとしては十分。周辺光量落ちは気になるが、それをカバーしてあまりある解像力と小型軽量、高コストパフォーマンスによって非常に魅力的なレンズになっている。ボディに装着したまま、保管や移動を行う付けっぱなしのレンズとしても、とても重宝する1本。軽くて小さいが性能的にあまり関心しないレンズを付けっぱなしにすることもあるだろう。しかし、AF35mm F2.8 FEはサイズ、価格、画角や描写などを含めて、よい意味で付けっぱなしボディキャップ代わりのレンズとして使いたい1本になっている。いつも付けているから、いちばん使うレンズになることも多いだろう。35mm判フルサイズのEマウントカメラを使うほぼすべての人におすすめできるレンズだ。

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齋藤千歳　Saito Titoce
 Amazon Kindle電子書籍『ぼろフォト解決＆Foton電子写真集シリーズ』代表、
 カメラ・写真ブログ「Boro-Photo」代表。
 月刊カメラ誌の編集者を経て、カメラ・写真および北海道関連の
電子書籍の撮影・執筆・編集・出版を行っています。
ケンコー・トキナー公式インストラクター No.021、
北海道ファンマガジン（https://pucchi.net/）Sクラス認定ライター。
 ケンコー・トキナー公式写真ブログでも連載中。
 Facebookはtitoce.saitoです。
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