Nikon AF-S NIKKOR 50mm f/1.4G レンズデータベース 齋藤千歳の結論
Nikon AF-S NIKKOR 50mm f/1.4G レンズデータベース 齋藤千歳の結論
※本ブログは、電子書籍レンズラボシリーズやレンズデータベースシリーズを結論部分を掲載したものです。
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美しいぼけを手軽に楽しめる
開ければやわらかく、絞ればシャープになるクラシックな持ち味
2019年3月現在、ニコンFマウントユーザーには、純正で5本の標準単焦点AFレンズの選択肢が用意されています。この選択肢の多さはFマウントの歴史の長さとさまざまなボディを使っているユーザーをしっかりとサポートするニコンならではといえるでしょう。そして、明るくて高性能な標準単焦点の純正レンズになると、もっとも多くのユーザーが選択するのが、今回とりあげたAF-S NIKKOR 50mm f/1.4Gになるはずです。恐ろしいことに、ニコンではマニュアルフォーカスレンズのAI Nikkor 50mm f/1.2Sも現行ラインアップとして、しっかりと用意されているので、AFがいらないならこちらを選択することも可能です。また、同じ明るさであれば、AF-S NIKKOR 58mm f/1.4Gという選択もできるのですが、実勢価格が約16万円と一般ユーザー向けといえません。
事実上のニコンFマウントを代表する明るい大口径の標準単焦点レンズであるAF-S NIKKOR 50mm f/1.4Gですが、実勢価格が約47,000円前後、質量も約280gと価格も、大きさもコンパクトなレンズです。発売は2008年とすでに10年以上前の設計となっていますので、2018年から続々と発表されているZシリーズ向けのレンズとは設計思想自体が異なるといえるでしょう。描写については、最新の開放から中央部はもちろん周辺部までバリバリに解像するといったレンズとは異なり、開放付近では周辺部はもちろん、中央部までが収差を伴ったフワッとやわらかな描写で、絞るにつれて徐々にシャープになる印象です。まさに絞りを開くとやわらかく、絞るとシャープというクラシックな設計といえるでしょう。また、周辺部の解像はあまり得意なレンズではありません。最新の35mm判フルサイズのミラーレス一眼カメラ用レンズのような高い解像力を求めるならサードパーティ製となるでしょう。しかし、ニコンユーザーであるなら、それよりもZマウントへの乗り換えが現実的かもしれません。比較的低価格でコンパクトな本レンズは、その開放でのやわらかな描写と素直で美しいぼけを楽しむのがおすすめの1本といえます。
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齋藤千歳 Saito Titoce Amazon Kindle電子書籍『ぼろフォト解決&Foton電子写真集シリーズ』代表、 カメラ・写真ブログ「Boro-Photo」代表。 月刊カメラ誌の編集者を経て、カメラ・写真および北海道関連の 電子書籍の撮影・執筆・編集・出版を行っています。 ケンコー・トキナー公式インストラクター No.021、 北海道ファンマガジン(https://pucchi.net/)Sクラス認定ライター。 ケンコー・トキナー公式写真ブログでも連載中。 Facebookはtitoce.saitoです。 カメラ・写真および北海道関連のよろずお仕事承ります。