秋山薫・EOS 6D Mark II の「AF フレームダイレクト選択」が推し!

はじめまして!
こんにちは。『ぼろフォト解決シリーズ』の『脱・初⼼者マニュアル』の撮影、執筆、編集や『Foton 電⼦写真集』の機種別レポートや作例集の英訳版の編集を⾏っている秋⼭ 薫です。ときおり、Web媒体でも⽤品レポートなどを⼿がけています。「ちょっと古いもの」にロマンを感じることが多く、古い列⾞や航空機を撮ってはしみじみしています。『しみじみ鉄道写真』のシリーズも出しています。そんな筆者がいまみなさんに『こりゃあ便利だぜ!』と広めたくてたまらないのが、EOS 6D Mark II を使⽤した際に⽤いた「AF フレームダイレクト選択」の設定なのです。

ボタン操作がひとつ多い気がして
筆者はこういう仕事柄、各社のカメラをあれこれ使う機会がさいわいたくさんあります。ありがたいことですね。とはいえ、もともと私物で使っている⼀眼レフは⻩⾊がシンボルカラーのあのメーカーであり、EOSミドルクラスは以前所属していた会社で⽤いていたくらいで、ここ数年はEOS Kiss を⽤いることはあっても、EOSミドルクラス以上のカメラをじっくりと⽤いて撮影する機会がありませんでした。

だから、最新のEOS のカタログスペックは知っていても、カスタマイズがどこまでできるかを知らなかったという前提があります。そこで、EOS に慣れているとは⼝が裂けても⾔えない筆者がEOS 6D Mark IIを⼿にとってオートフォーカスを⽤いる際にまず⼾惑ったのは、AFフレームの任意選択を⾏う際に、初期設定ではまず「AF フレーム選択ボタン」を押してからマルチコントローラーを動かすという動作。

筆者のふだん⽤いているカメラでは背⾯のコントローラー(マルチセレクター)を動かすだけで、このAF フレームを選択することができるからです。また、最近のミラーレス⼀眼では、電⼦ビューファインダーを⾒ながら背⾯モニターをタッチしてAFフレームの任意選択ができる機種も増えています。そんなカメラに慣れた筆者には、AFフレームの選択時に「ボタンを押す」という動作がひとつ多く思えてならなかったのです。

 

カスタムファンクションに神はいた
筆者はもちろん、どんなカメラにでも慣れることはできるし、それできちんと撮影できる⾃負はあります。だから、上記の初期設定も「まあしかたないのかな」とも思いました。けれど、説明書も参照しつつ「カスタム機能メニュー」を⾒ていたら、「C.Fn III:操作・その他」の「4:操作ボタンカスタマイズ」で「マルチコントローラー」に「AF フレームダイレクト選択」を割り当てることが可能であることに気づきました。

これですよ! これを設定すれば、「AF フレーム選択ボタン」を押さないでも、マルチコントローラーを動かすだけでAF フレームの選択ができるようになるのです。

 

 

「ちょっと古い」のは筆者そのものかも
なお、筆者が感激して齋藤さんに話したところ「それ、前からあんじゃねー」とじつに⼼温まるお返事をこそたまはりけれ。「こそ+けりの已然形」の係り結びですからね。どうしたんだろう……おかしいね。涙が⽌まりませんよ。

なにやら、調べていくとEOS 7D あたりでこの設定ができるようになったようなのですが、考えたらEOS 7D も筆者はカスタマイズして使ったことがありませんでした。Kiss にはこの機能がありません。とはいえ、こういうところも、「ちょっと古い」筆者らしい気もします。ともあれ、EOSヘビーユーザーではないみなさんだと、この機能は知らないのではないかと思い、筆を執ったしだい。みなさんのお役に少しでも役⽴ては、筆者が係り結びまで使ったかいがあるというものです。


秋⼭ 薫 Kaoru Akiyama
1973年生まれ。鉄道に興味があって写真を始め、いつのまにかカメラ・写真好きに。
専攻はロシア芸術史。もともとは単焦点レンズと一眼レフが好きだったのに、
ソビエトカメラも好きになったあたりからは、試写したカメラはたいてい好きになる幸せ者。
月刊カメラ誌編集部員、季刊カメラ誌編集長を経験。現在はおもにカメラ・写真関連記事の
編集者・写真家として活動し、『ぼろフォト解決』シリーズの編集・執筆も行っている。
個人ブログ https://saliut1500s.blogspot.jp/