齋藤千歳のスマホのほうがうまく撮れる気がするので、Feelworld FH7を導入しました!

「だって、スマホのほうがうまく撮れるんですよ」。

カメラ教室などを行っているとよく聞くコメントです。
ぼろフォト解決&Foton電子写真集シリーズの代表をしている齋藤千歳です。

Amazon Kindleでカメラ・写真関連の電子書籍「ぼろフォト解決&Foton電子写真集シリーズ」を
多くのフォトグラファーさんと出版しています。
さて「スマホのほうがうまく撮れる問題」についてです。
実は私自身もスマホのほうがうまく撮れる気がします。
コンパクトデジカメなどと比較していたころは「スマホのカメラも性能が上がっているから」などと
いっていました。でも、なにか違う気がするのです。スマホで撮った写真のほうが安心というか、
ちゃんと撮れているように感じます。そこでひとつ仮説を立ててみました。

「写真は撮影時の確認サイズと鑑賞サイズに差がないほどうまく撮れている気がする」という仮説です。
大判プリントを経験したことのあるフォトグラファーさんならわかると思うのですが、
写真は大きくするほどアラもわかりやすくなり、撮影した人間としては不安が大きくなり、
失敗した感も出てきます。

すなわち、ファインダーや3.0インチクラスの背面モニターなどで確認して撮影した写真を
パソコンのモニターやA4、A3といった大判プリントにするデジタル一眼カメラのほうが
「うまく撮れていない」と感じることが多いのではないかという仮説です。

これに対してスマホは、スマホのモニターで確認して撮影、
スマホのモニターで鑑賞するのがでしょう。
撮影時の確認サイズと鑑賞サイズが一致するわけです。
私は撮影時の確認サイズと鑑賞サイズの差が小さいほど、うまく撮れる?のではないかと考えたわけです。
そこでカメラと接続するために大きめのHDMI接続モバイルモニターを導入しました。

写真は導入したFEELWORLD FH7。4K HDMI信号の入出力に対応して7インチで1,920×1,200に対応。バッテリー駆動ができます。

室内やスタジオで撮影するなら、パソコンのモニターやテレビにカメラを接続すればよいわけです。
しかし、屋外での撮影にも対応できること、ひとりで持ち歩きができ、
セッティングが可能なサイズであること、カメラ本体よりも高いといった
本末転倒な状況にならないことなどの条件で導入したのが、写真のFEELWORLD FH7です。

FH7の背面、「HDMI-IN」「HDMI- OUT」「USB UP GRADE」ヘッドホンジャック、「DC12V」などが用意されています。

一般的なスマホのモニターサイズを超える7インチで、本体サイズは約180mm×120mm×23mm、
重量は約340g(実測・バッテリー含まず)と比較的コンパクトで軽量です。
Sony NP-F970互換?のバッテリーで駆動するため、屋外での使用にも問題ありません。
また、本体とサンシェード、小型の自由雲台、F550互換? バッテリー、充電器、ミニHDMIケーブル、
マイクロHDMIケーブルのセットで2万円台前半という価格も魅力的な製品になっています。
私は大きな画面で確認したほうが写真がうまくなるのでは?と購入しましたが、
ピントが見えないので外付け大型モニターという需要も多いようで
ピーキングフォーカスアシストにも対応しているので、撮影時のピント確認も容易になります。

付属のサンシェード、自由雲台、HDMIケーブルについては、
それぞれ微妙な不満があり、今後ほかのものと置き換えて行く予定です。
この件は、別途ブログでお知らせします。

付属のサンシェードを装着した状態です。動画用ならいいのかもしれませんが、縦位置での撮影などは考慮されていない状態です。

細かな付属品などについては不満があるものの、私個人はFEELWORLD FH7を購入したことについては
大満足です。7インチモニターで撮影時に確認すると、ピントが微妙にあまいとか、
やっぱり被写界深度をもう少し深くすればよかった、逆にもう少しぼかしておけばよかったという
後悔や失敗がかなり減ります。

構図や画面の水平垂直はもちろん、撮影後に拡大表示で確認しなくても、
F5.6とF8.0での被写界深度やぼけのサイズの違いを確認できることは、撮影において非常に優位です。
カメラ上部のアクセサリーシューに付属の自由雲台でモニターを装着すると自由雲台はがたつき、
風の強い日はまるで船の帆のようにカメラ全体を揺らすなどの弱点は、改善する必要はありますが、
現在のところ私にとって必須の撮影アイテムとなっています。
モニター取り付け用の小型自由雲台については、よい案があれば、ぜひ教えてください。

結論としては、「撮影時の確認サイズと鑑賞サイズが近いほど、うまくなるかは別にして撮影しやすい」と感じています。

「スマホならうまく撮れるのに……」、「家に帰ってパソコンのモニターで確認すると私の写真は……」と感じたら、外部モニターを使ってみてはどうでしょうか。
少なくとも、確認サイズと鑑賞サイズの差による印象の近いが大きく改善されると思います。
ぜひ、お試しください。


齋藤千歳 Saito Titoce
 Amazon Kindle電子書籍『ぼろフォト解決&Foton電子写真集シリーズ』代表、
 カメラ・写真ブログ「Boro-Photo」代表。
 月刊カメラ誌の編集者を経て、カメラ・写真関連の電子書籍の撮影・執筆・編集・出版を行っています。
 ケンコー・トキナー公式写真ブログでも連載中。
 Facebookはtitoce.saitoです。
 カメラ・写真のよろずお仕事承ります。5月には道の駅・ウトナイ湖で写真展示を予定しています。