VILTROX PFU RBMH 20mm F1.8 ASPH レンズデータベース 齋藤千歳の結論
VILTROX PFU RBMH 20mm F1.8 ASPH レンズデータベース 齋藤千歳の結論
※本ブログは、電子書籍レンズラボシリーズやレンズデータベースシリーズを結論部分を掲載したものです。
※解像力・ぼけディスク・周辺光量落ち・最短撮影距離の実写チャートによる詳細な評価などもご覧いただくにはぜひ完全版である電子書籍をご覧ください。
ぼけの形の美しい素直なレンズ
素直な解像力傾向で14枚羽根の美しいぼけと予想外にトラディショナル
VILTROX(ビルトロックス)は、中国・深センを拠点とする中国新興レンズブランドです。まだまだ情報が少ないため、その性能が気になっている方も多いのではないでしょうか。今回はマニュアルフォーカスの大口径広角単焦点のVILTROX PFU RBMH 20mm F1.8 ASPHをテストしました。本レンズは実際に使用したソニー Eマウント用とニコン Zマウント用の2種類が用意されています。レンズ鏡筒部などの作りは、作り慣れた感すらある高いビルドクオリティです。また、やや出目金系で盛り上がった前玉の前にフィルターの装着するための82mm径に対応したフィルターホルダーが同梱されるなど、細かな配慮もなされています。
20mmF1.8というスペックをみたときに「中央部はいけるけど、周辺部は厳しいかな〜」と思ったことは事実です。実際、一眼レフ時代のレンズで、このスペックだと周辺部の解像力は期待できないレンズも多くあります。しかし、実際に撮影してみると、開放のF1.8から中央部はもちろん、周辺部も思った以上に解像していました。そして、周辺部はもちろん、中央部も絞ると解像力が上がる傾向で、F2.8でグンと、F4.0でさらに、中央部はF5.6前後で解像力のピークに、F8.0まで絞ると周辺部と中央部でほぼ変わらないレベルの解像力を得られます。すばらしい結果といえるでしょう。しかし、VILTROX PFU RBMH 20mm F1.8 ASPHで各種テストチャートを撮影していて驚いたのは、ぼけチャートです。もともと本レンズは14枚絞りという非常に絞り枚数の多いレンズなのですが、ぼけチャートでは、その効果がはっきりと観察されました。開放はもちろん、どこまで絞っても口径食などの影響によるぼけの形の変形を除くと、基本的にぼけの形がほとんど絞り羽根の影響を感じない真円なのです。これは画面内に多くの玉ぼけの入るイルミネーションなどの撮影で非常に有利です。周辺光量落ちはあるものの、各種色収差の影響も少なく、ぼけの形と描写も美しいVILTROX PFU RBMH 20mm F1.8 ASPHは、ぼけにこだわるユーザーにとって広角単焦点の新たな選択肢といえます。
●VILTROX RBMH 20mm F1.8 ASPH
レンズ構成:9群12枚
最大径×長さ:約Φ76.8×102mm
質量:約775g(ソニー Eマウント)
実勢価格:64,000円前後(税込)
※2019年11月独自調べ
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齋藤千歳 Saito Titoce Amazon Kindle電子書籍『ぼろフォト解決&Foton電子写真集シリーズ』代表、 カメラ・写真ブログ「Boro-Photo」代表。 月刊カメラ誌の編集者を経て、北海道・千歳市を拠点に車中泊で全道各地を撮影、 カメラ・写真および北海道関連の電子書籍の撮影・執筆・編集・出版を行っています。 カメラのキタムラさんが運営する ShaSha(http://shasha.kitamura.jp/)にてレンズレビューを連載中。 ケンコー・トキナー公式インストラクター No.021、 北海道ファンマガジン(https://pucchi.net/)Sクラス認定ライター。 ケンコー・トキナー公式写真ブログでも連載中。 Facebookはtitoce.saitoです。 カメラ・写真および北海道関連のよろずお仕事承ります。