LAOWA 15㎜ F2 FE Zero-D レンズデータベース 齋藤千歳の結論

LAOWA 15㎜ F2 FE Zero-D レンズデータベース 齋藤千歳の結論

※本ブログは、電子書籍レンズラボシリーズやレンズデータベースシリーズを結論部分を掲載したものです。
※解像力・ぼけディスク・周辺光量落ち・最短撮影距離の実写チャートによる詳細な評価などもご覧いただくにはぜひ完全版である電子書籍をご覧ください。

万能感の強い大口径超広角
明るくて、小さくて、寄れて、フィルターも使える表現力の広がる1本

 LAOWA 15㎜ F2 FE Zero-Dは、Sony Eマウント用に発売された35mm判フルサイズ対応の超広角レンズです。2019年8月には、Canon RFとNikon Zマウント用も追加され、使用可能なボディも広がりました。開放F値2.0の超広角レンズとしては、かなり小型軽量で大きさは約Φ82×66mm、質量は約500gとなっています。大きな特徴としては、大口径超広角レンズでありながら、前玉はスマートな設計でレンズ先端部分に丸型のねじ込み式フィルターが普通に装着できます。さらに、LAOWA 15㎜ F2 FE Zero-Dは、最短撮影距離が15cmで最大撮影倍率が0.25倍とクォーターマクロでの撮影が可能になっているのも大きな特徴です。
 超広角なのに明るい大口径で、しかも小型軽量、さらに近接撮影にも強いという、なんでもそろったという印象の強いLAOWA 15㎜ F2 FE Zero-Dの画質をみていくと、中央部の解像力については、ほぼ文句の付け所はありません。周辺部については中央部に比べるとやや弱く、収差などが発生しますが、実用において大きな問題になることはないですし、F8.0まで絞ると画面全体に均一な解像力を得られます。また、ディストーションについてはゼロとはいいませんが、発生はわずかで気にするレベルではありません。また、明るく近接撮影が可能なためか、ぼけ描写にも配慮された設計で、超広角レンズとしては美しいぼけが得られることもうれしいポイントです。画質面で気になる点は、ほぼ唯一ですが、はっきりと発生する周辺光量落ちです。絞っても大きく改善することはないので、RAWも同時に撮影して、RAW現像などの後処理で対応することをおすすめします。
 AF機構をもたないMFレンズであるLAOWA 15㎜ F2 FE Zero-Dは金属パーツが多用され質感の高さと高級感も魅力です。ただ、レンズフードの取り付けがあまく勝手に回ってしまい、撮影時に写り込むことがあるので注意が必要です。細かい点まで指摘しましたが、明るくて、小さくて、軽くて、高画質で……と万能感の強いLAOWA 15㎜ F2 FE Zero-Dはおすすめの大口径超広角レンズになっています。

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齋藤千歳 Saito Titoce
 Amazon Kindle電子書籍『ぼろフォト解決&Foton電子写真集シリーズ』代表、
カメラ・写真ブログ「Boro-Photo」代表。
 月刊カメラ誌の編集者を経て、北海道・千歳市を拠点に車中泊で全道各地を撮影、
カメラ・写真および北海道関連の電子書籍の撮影・執筆・編集・出版を行っています。
カメラのキタムラさんが運営する
ShaSha(http://shasha.kitamura.jp/)にてレンズレビューを連載中。
ケンコー・トキナー公式インストラクター No.021、
北海道ファンマガジン(https://pucchi.net/)Sクラス認定ライター。
 ケンコー・トキナー公式写真ブログでも連載中。
 Facebookはtitoce.saitoです。
 カメラ・写真および北海道関連のよろずお仕事承ります。