Nikon NIKKOR Z 35mm f/1.8 S レンズデータベース 齋藤千歳の結論

Nikon NIKKOR Z 35mm f/1.8 S レンズデータベース 齋藤千歳の結論

※本ブログは、電子書籍レンズラボシリーズやレンズデータベースシリーズを結論部分を掲載したものです。
※解像力・ぼけディスク・周辺光量落ち・最短撮影距離の実写チャートによる詳細な評価などもご覧いただくにはぜひ完全版である電子書籍をご覧ください。

Z 7の高解像力を活かしきる1本
5,000万画素用の解像力チャートを絞り開放で描写する実力

 2018年8月にニコンの35mm判フルサイズミラーレス一眼ニコン Z マウントシステムが発表され、有効約4,575万画素のNikon Z 7と2,450万画素のZ 6、そしてズームレンズのNIKKOR Z 24-70mm f/4 Sと単焦点レンズのNIKKOR Z 35mm f/1.8 S、NIKKOR Z 50mm f/1.8 Sが発売がアナウンスされました。当然、3本の純正レンズは、有効約4,575万画素のZ 7の解像力を活かし切るのはもちろん、今後の発売されるであろう、さらなる多画素機にも対応した性能が必須といえるわです。そんな多くのユーザーの期待を背負ったZシリーズ初の単焦点レンズがNIKKOR Z 35mm f/1.8 Sです。とはいえ、Z 7は有効約4,575万画素、これまでのレンズデータシリーズで使用していた解像力チャートは、一般的なワンショットタイプのデジタルカメラであれば、約5,000万画素まで測定できるので、現状のチャートで問題ないと考えていました。しかし、もしかするとの可能性が否定できず、テスト撮影を行うとNIKKOR Z 35mm f/1.8 Sとの組み合わせでは、絞り開放のF1.8で5,000万画素の理論標準となるチャートの0.8を完全に解像。限界値を見定めるために解像力チャート自体を作り直すという事件がおきました。新チャートでも5,000万画素の理論標準となる0.8を絞り開放からラクラクと解像、周辺部分に関してもF8.0前後では0.8までも解像するという優秀な結果が得られました。ぼけの描写も美しく、周辺光量落ちはデジタルでの補正を併用すれば問題にならないレベル、唯一気になるのは絞り開放付近での収差の発生といったところでしょうか。ある意味、元来35mm判フィルムというターゲットで設計がはじまった従来のシステムとは違い、最低でも5,000万画素という基準で設計・製造が行われているニコン Z マウントシステムのなかでも、高い光学性能を誇るS-Lineとしては当然の結果といえるのかもしれません。まさに新世代の光学性能といえますが、レンズの価格や大きさ、重さなども新世代の常識といえるレベルになっており、この新世代の常識とどう折り合いをつけるかが課題といえます。

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齋藤千歳 Saito Titoce
 Amazon Kindle電子書籍『ぼろフォト解決&Foton電子写真集シリーズ』代表、
 カメラ・写真ブログ「Boro-Photo」代表。
 月刊カメラ誌の編集者を経て、カメラ・写真および北海道関連の
電子書籍の撮影・執筆・編集・出版を行っています。
ケンコー・トキナー公式インストラクター No.021、
北海道ファンマガジン(https://pucchi.net/)Sクラス認定ライター。
 ケンコー・トキナー公式写真ブログでも連載中。
 Facebookはtitoce.saitoです。
 カメラ・写真および北海道関連のよろずお仕事承ります。