柴田誠・ロンドンで執筆中と言ったらかっこいいけれど、実情は…。

撮影の仕事で、ロンドンにいます。先週末まで東京で写真展会場に在廊していたので、ろくな準備もせずバタバタと出国して来ました。撮影自体は1日で終わり、データ整理をして入稿という単純なものですが、例のごとく海外のネット環境は劣悪極まりない。ホテルのWiFiで4時間経ってもアップロードが終わらず、やむなく24時間オープンのマクドナルドに駆け込んで珈琲を飲みながら送信。登録するのに電話番号やらe-mailアドレスを入力しなければならず、思いの外時間がかかったけれど、送信自体は10分少々で終了。なんだかなぁ。
仕事が終わって、なぜまだロンドンにいるのかというと、航空券が高いから。さすがに40万円超でロンドン往復はしないので(思いっきり赤字になる)、航空券が安くなるまで出国を待つ日々。もちろんそれまでの間、安宿に移動して滞在費を安く抑えるのは当たり前。さらに次号の撮影と翻訳作業に邁進しています。

パソコンや撮影機材があるため、いくら安いとはいえドミトリーに泊まることはないのですが、今回の滞在先は大学の宿泊施設を解放してあるところ。ロンドンにはいくつかそういう施設があるし、ネットで予約ができる。ただし個室だけれどテレビもラジオもない。昨日まで宿が、アクセス優先で選んだ駅前だったので、四六時中クラクションの音がうるさかったのだけど、ここは大学の構内ということで思いっきり静か。寄宿舎生活というか、作家先生並みの軟禁状態を楽しんでいます(楽しまないとやってられない)。

帰りのチケットがやたら高くてどうしてだろうと調べたら、6月25日からウィンブルドンが始まっているのがその原因らしい。香港経由だったので、7月1日の返還記念日前後のチケットが取れないのかと思っていたら、そうじゃなかった! ちなみに週末は試合がお休みで再開は7月2日(月)から。チケットの値段を調べたら最安値が788ポンド=約11万円。ちょっと覗きに行くというものじゃないらしい。
ロンドンの物価の高さは半端ない。普通にランチをするだけでも6〜8ポンド。しかもサンドイッチとかサラダだけでその値段。ドリンクを付けたらプラス2〜3ポンド。1ポンド=140円だから、軽く1000円を超えちゃうのには驚きです。香港の飯が懐かしい〜。

そんなわけで、もうしばらくロンドン生活が続きます。アジアをまわっていると間違いなく太るけど、ロンドンなら痩せられるかもしれません。
6月14日に『Foton機種別作例集183 フォトグラファーの実写でカメラの実力を知る OLYMPUS OM-D E-M10 Mark III in Hong Kong 機種別レポート: OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROで撮影』が発売になりました。次号も期待していてください!

フォトジャーナリスト・柴田誠  Makoto Shibata

香港をベースに活動するフォトジャーナリスト。
日本のカメラ雑誌の編集者を経て独立し、現在はアジアを中心に、
カメラショーやアートフェアなどを取材しレポートする。
取材のかたわらアジア各地のストリートスナップを撮り歩く、
自称ストリートスナイパー&ナイトフォトグラファー。
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