齋藤千歳・一期一会な写真たち001 サローマ……
「つい、撮ってしまうのですよね001 サローマ……」
きっとだれか偉い人の冗談からだよね……
「写真の基本は記録です」と写真編集者時代にご高齢の有名写真家さんにいわれたことがあります。
作例などではきれいに、撮ろう、きれいにと思っていることが多いのですが、仕事ではなくカメラを向けてしまうものは、次に来たときにはないだろう。
「きっと、これ近いうちになくなってしまうよね」と感じるものを写真に収めてしまいます。
かっこよくいうなら「一期一会」を感じさせる被写体を写真に収めたいわけです。
「一期一会な写真たち」では、そんな次に、数年後に同じように出会うことはないであろう写真を紹介していきます。
それっぽい前ぶりですが、第一回は佐呂間町の「サローマな休日」のポスターです。
思いついてしまったのでしょうね。
企画に携わるどなたか、おそらく中年男性がオードリー・ヘプバーンのファンだったのでしょうか。
ご本人発案だとすると1954年の公開なので、当時20歳として80代前半。
いや、広告代理店さんあたりが決済権をもつ方の好みと年代に合わせて提案したという線もあります。
ちょっと前まではゴジラやヤマト、最近はガンダムを使ったCMが多いのは決済権のある方の世代ということなのでしょう。
そんなことを思いながら眺めていると、きっと次に来たときには「もう会えないな〜」と思い、パチリとさせていただきました。
齋藤千歳 Saito Titoce Amazon Kindle電子書籍『ぼろフォト解決&Foton電子写真集シリーズ』代表、 カメラ・写真ブログ「Boro-Photo」代表。 月刊カメラ誌の編集者を経て、カメラ・写真関連の電子書籍の撮影・執筆・編集・出版を行っています。 ケンコー・トキナー公式写真ブログでも連載中。 Facebookはtitoce.saitoです。 カメラ・写真のよろずお仕事承ります。現在、まちライブラリー@千歳タウンプラザで写真展示を行っています。